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(2014年12月20日放送)
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JWTC通信2011年 聖書の人物に学ぶ(創世記32〜33章)

大野キリスト教会 背山 藤枝


聖書には何百人という人物が登場しますが、聖書はなんのためらいも遠慮もなく、その人
のありのままの姿を描き出しています。ですから、旧約聖書の歴史に聳え立つ偉大な人々で
あっても、不名誉な出来事や失敗もそのまま記録されています。
なぜなら、人間の弱さや醜さを受け入れて、そこに働いてくださる神の力を示す、それが
聖書の神の約束であり真理だからです。

イスラエルという民族の名のもとになったヤコブもそうでした。彼は人生の初期には様
々な失敗をしました。しかし、それゆえに、ヤコブの生涯には、一人の不完全な人間が神に
あって、豊かな成長を遂げる姿がよくあらわれています。

ヤコブは、双子の弟として生まれましたが、神から兄エサウを従える者になる、と予告さ
れていました。すると彼は兄エサウをだまして長子の権利を奪ったのです。その結果、怒
った兄から逃れて、遠くの親戚をたよって逃げ出すことになってしまいました。彼は、叔父
ラバンのもとで羊飼いとして働きながら20年を過ごします。
その間に結婚して家庭をもうけ、事業も拡大していくのですが、叔父ラバンはヤコブを上
回る知恵者で、ヤコブは何回も叔父にだまされたり不利な立場に立たされたりの連続でし
た。ついに、彼は家族を率いて、生まれ故郷に帰る決心をします。

国境まで来た時、一つの大きい課題に直面しました。兄エサウとの関係です。彼は兄の怒
りを非常に恐れました。そこで、兄への贈り物を持たせた従者をいく組も先に行かせて兄を
なだめ、自分はその後ろから行こうと思いました。
しかし、その夜、家族や従者から離れて一人川辺で過ごすうちに、神の使いに出会いまし
た。彼は神の祝福を願ってその約束をもらい、同時に「イスラエル」という新しい名前もも
らいました。
翌日、ヤコブは、一転して自分が従者の先頭に立って兄エサウと対面したのです。彼は、
何度も何度も地にひれ伏して兄に近寄りました。兄エサウは昔の恨みを忘れてくれて、二人
は抱き合い、涙を流して和解をしたのです。新しいヤコブの誕生です。

彼の生涯は波乱万丈、苦労の連続でした。
兄をだましたように自分も騙された。神の約束をずるい方法で手に入れようとしてもいい
結果は得られなかった。問題を先延ばしにしても解決は得られず、小手先の細工を試みてみ
てもうまくは行かない。結局、勇気をもって、自分で自分の責任を果たす以外に解決の道は
ありませんでした。
問題を神の前に持ち出して神と語り、勇気を持って自分の責任を果たす。それが、一族の
長としての生き方です。試練の中を神と共に歩む中で、彼は、信仰的にも人格的にも偉大な
人物になっていったのです。

ヤコブの成長の足跡は、私達に生きる勇気と希望を与えてくれるのではないでしょうか。
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