５月も終わりに近づき、新緑の美しさを味わっている日々が続いています。
今日の礼拝では、ローマ人への手紙14章19-23節より「状況倫理の中で生きるキリスト者」というメッセージが取り次がれました。パウロは、初代教会がユダヤ教からキリスト教へと移り変わっていく中でこの手紙を記した。彼は、ローマ人への手紙を神学論文として書いたのではなく、ローマの教会が直面していた諸問題を解決するために書いた。聖書は、具体的な歴史の中で書かれたことを深く意識して読まれなければならない、という解説に深く考えさせられました。
午前、及び午後のクラスでは、原発の問題は、エネルギー問題から切り離すことはできない。人類の人口は、エネルギーが確保されたことによって急激に増加した。薪炭から石炭、石油、原子力、そして天然ガスへとエネルギー源が変わってきた背景が明らかにされ、その歴史を神の御支配の中で捉えるのか、それとも、人間の罪や欲望、傲慢の結果生じたものであると否定的に捉えるのかで、原発のとらえ方が根本的に変わってくるという講義には、なるほどと思いました。
そもそも原発は初めからダメという立場ではなく、人間は罪深い選択を繰り返してきたにもかかわらず、神の主権と恩寵の中に導かれたという歴史理解には、考えさせられることがたくさんありました。中澤牧師は、現在の日本における状況では、54基の原発再稼働には反対であるとの立場を明確にされました。しかし、諸外国での原発については、被造物管理の神学に立ち、それぞれ別個の問題として考えるべきだとの発言には、私自身には、多くの疑問が残りました。
それにしても、問題をいろいろな角度から考えさせられる、とてもよい機会となりました。
今日はリニューアルしたＪＷＴＣの最初のクラスでした。小雨の降る中20名近くの方々が集まり、すばらしい学びの時をもちました。
礼拝では、ローマ14:13-18より、「どちらでもよい問題への対処の仕方」というメッセージがありました。中澤牧師は、大野教会の牧会におけるさまざまな経験を踏まえ、日常生活の諸問題にいかに対処するのがよいのかをお話くださいました。それは、正しいこと（神の御心）は何かというレベルではなく、直面している問題に対し、キリストとの共同管理者としてどのように振舞うのがよいのか、という問題である。必要な情報をできる限り集め、その問題の管理者として何をすることが一番良いのかを考え、実行していくことが大切であるということでした。
午前から午後のクラスでは、原発の再開問題の背景にある「エネルギー問題」や「地球温暖化問題」が取り上げられました。当たり前だと思っていた事柄であっても、専門家の間には異なる考え方があることを知り、驚きました。一つの問題に対して態度を決めるのにも、あらゆる情報を集め、そこから判断すべきことを教えていただきました。
日本にある54基の既存の原発の再開については、�〇�故を回避できるだけの設計や施工になっていないこと、�∋�故に直面した時のリスク管理体制が極めて不十分であること、�８業�を管理運営するだけの人間教育が十分になされていないこと、�こ貿儡�物の終末処理ができる状況になっていないことの4点から、中澤牧師個人としては賛成できない、ということでした。先生は、あえて神学的な議論をさけていると言われたことが印象的でした（キリスト教界では、神学的な議論が先行しているのが普通のようです）。
最後のクラスでは、石坂元長老が、ものみの塔組織における排斥処分がどのような意味をもっているのか、興味深い話をたくさん聞かせてくださいました。元長老の話は、昔の自分の姿を思い出させると同時に、今の解放された状態に感謝をささげるすばらしい機会となりました。
今日もまた、大変有意義なひと時だったことを神に感謝しました。
今日は、初夏を感じさせるような暑い一日でした。大野キリスト教会の新会堂感謝記念の講演会も最終日を迎え、たくさんの方々が集われました。
礼拝では、ローマ14:1-12より「信仰の弱い人を受け入れなさい」というメッセージが取り次がれました。パウロは、日や食物にこだわる人々を「信仰の弱い人」と述べ、彼らの意見を裁かずに受け入れるようにと勧めました。中澤牧師は、現実の牧会において生じた問題に対処するのに、このテキストが大変役立ったという証をしてくださいました。これまで私は、信徒の立場からしか教会の問題を見てこなかったので、違った角度からたくさんのことを考えさせられました。
続いて、ななみ書房の長渡晃氏から、「原発事故とこの国の教育」という書物を出版されたいきさつが語られました。これまで長渡兄とは信仰の友として気軽に接していましたが、その見識の広さに、さすがに出版社の社長さんなんだなと、変に感心してしまいました。
その後、昼食をはさんで3時間にわたり、この書物の第3章「原発の再開と教育界の課題」を読みながら、６つの問題点の一つ一つをともに検討しました。
講義を聞きながら、私自身は、原発問題に限らず、この世界に起こるざまざまな問題にどのように対処したらよいのか、キリスト者として考えさせられました。特に、ある事柄について述べるには、反対の意見に直接当たり、十分な資料に基づいて判断することが大切だと学びました。
なお、今日は、地球温暖化、リサイクル、科学教育などの問題について扱うことができなかったので、来週のクラスで取り扱ってくださることになりました。ありきたりの話ではなく、鋭い切り口で、来週もまた現代の社会問題をともに考えることができるクラスになりそうです。今から、来週のクラスを楽しみにしています。
今日は神学公開討論会の三日目、「聖書の正しい理解を求めて」というテーマのもとに豊かな学びの時を持ちました。礼拝ではローマ人への手紙13章1節から7節より、「神が立てられた国家の権威」というメッセージでした。私は、パウロがローマ帝国の権威を認めていたのは、迫害以前の話で、弱小のキリスト者共同体が生き延びていくための方便だったと考えていました。しかし、二世紀初めのユスティヌスや二世紀後半のテルトリアヌスの文章が引用され、初期キリスト教徒たちが、国家と宗教の関係について深い洞察をしていたことを知り、驚きました。日頃、引っかかっていた問題に大きなヒントが与えられました。
午前のクラスでは、信仰と教理と神学を区別すると、聖書がどのような役目を果たすことになるのかを学びました。特に、「聖書の霊感の性質」という、これまで考えてこなかった視点からの講義には感動しました。
午後のクラスでは、聖書の読み方が解説され、最終的には、「被造物管理の視点からデボーショナルに読むのが本来の聖書の読み方である」と語られました。これまで私は、聖書を真理の探究のために知的な理解をするものと考えてきましたので、目からうろこでした。
今日も50名以上の参加者があり、6名の牧師（遠く、山形や茨城からも参加してくださった）が参加されていたことにも驚きました。被造物管理の神学が日本のキリスト教界に大きなインパクトを与え始めているのかな、という印象をもちました。最後のディスカッションは、時間を30分以上も延長し、活発な対話が展開されました。連休ボケがいっぺんに吹っ飛んだ一日でした。
今日は、ＪＷＴＣ主催の神学公開討論会、二日目でした。特別プログラムということもあり、50名ほどの方々が参加され、豊かな学びの時となりました。
礼拝では、ローマ人への手紙12章9節から21節より、「他の人を尊敬して歩む」というメッセージがありました。特に、3節、10節、16節を村上和雄氏の「人間のＤＮＡ研究」と結びつけて解説してくださったことは興味深いものでした。
午前から午後のクラスでは、創世記1章の全体構造、詩文体か散文体か、創造の目的は何だったのか、人間が「神のかたち」に造られたとはどのような意味だったのか、7という数字が特別重要視されている背景、宇宙を神殿として捉えることなど、これまで気づかなかったテーマを考えさせられました。特に、ヨハネの福音書17章のイエスの祈りの中に、神が人を創造された背景があると読むことに、深い感動を覚えました。
講演を聞きながら、従来の自分の聖書の読み方の浅薄さ深く反省する時となりました。
次回のクラスが待ち遠しいという思いで帰路につきました。