朝は少し冷え込んで、深まりゆく秋を感じながら、クラスに向かいました。駅の前には４組のエホバの証人の方が大きなファイル掲げて伝道しておられましたが、道行く人に目を注ぐというより、隣同士おしゃべりに夢中という印象でした。
今日は春日部教会白石多美出先生をお迎えして、和やかなうちによき学びの時をもつことができました。
今日の礼拝は「ローマ人への手紙５章１２節〜２１節」からパウロがどのような人間観を語っているのかをテーマにお奨めをいただきました。冒頭で現代人は人と人との交流が希薄で、電車の中では携帯電話をもっている人が多く、言葉で話すことが少なく、一日中、会話をしなくても過ごせる時代になっている。そのため、人間関係がギスギスしたり、また、いろいろなことがマニュアル化されている時代なので、決まった場面で、決められ言葉しか発することができないのではないかと指摘されました。
そのような社会の中で、聖書は時代や民族、地域、文化の違いを超えて、この古文書が現代の私たちに届けられている不思議さを思うと語られました。
聖書は、人は神によって創造されたもの＜最初の人アダム（アダマー・土くれ・土から造られた者）＞であり、人は「心」をもった存在である。人は神と向き合い、交流し、自由意思をもつ者として造られたので、「何のために、どこに向かって」というしっかりした、ブレない生きる目的意識をもつこができると、生き生きした人生を歩むことができるのだと語られました。旧約聖書の出エジプト記２０章に神様がモーセに与えた人々が守るべき律法（十戒）が記されており、第５戒には「父と母を敬え。そうすればあなたは、あなたの神、主が与えられる土地に長く生きることができる」と神様の祝福を受けることが記されている。それは「いのち」が続いていること、いのちは神様から与えられていることを示すものであるとお話しくださいました。ここにいのちの尊厳があり、一人一人の人間の存在価値の高さが示されているのだと、とても感動を覚えながらお聞きしました。罪によって死が入ってきました。（１２節）律法は罪を明らかにするものですが、恵みはイエス・キリストによって与えられ、どんな罪もキリストにより赦されるとパウロは語っています。人は自分が悪いことをしたという罪悪感にさいなまれ、そこから解放されたい、誰かに許してほしいと願うものです。その罪がイエス・キリストにより赦されたと信じるとき、人はほんとうの自由を得ることができるのであり、これが聖書の言っている「救い」であると語られました。イエス・キリストにあって生きることは、その人がその人らしく生きることができることであり、キリストの恵みがその人に満ち溢れることであり（２０節）、主イエス・キリストにより与えられる「永遠のいのち」の恵みの中に生きることであると語られました。神様はすべての人が救われることを望んでおられます。私たちはこの約束してくださっていることを信じて、歩んでまいりましょうと、今日も力強くメッセージを語ってくださいました。
礼拝後は境界線（バウンダリーズ）ヘンリー・クラウド・ジョン・タウンゼント著のＰ１９４から、学びました。
神話その六「他者が境界線を設けると私が傷つく」
神話その七「境界線は罪悪感を生み出す」
神話その八「境界線は恒久的であり、他者とのつながりを切ってしまうのが恐い」
第７章「境界線と家族」、境界線欠如の兆候
学びを受けながら、互いの経験談を分かち合いながら、実際に関わっている人間関係の中で、ほんとうに難しい場面に直面してきたことの中に、正しい境界線が築けなかったことが振り回されてしまった原因であったことを気づかされました。でもいつも変わらず、笑顔と温かな心で受け止めてくださる白石先生の講義で、出席者は心が癒され、元気をいただいて帰宅することができました。「過去と他人は変えられないが、過去をどう見ていくかが大切」と、私たちを励ましてくださいました。良い人間関係を築いていくために、正しく境界線を引いていけるように、しっかりと学んでいきたいなと今日も思わされました。
白石先生の良き学びと、素敵な仲間たちとの交流に感謝の一日でした。
今日は涼しさが一段と深まった秋晴れの一日でした。
礼拝では、第二コリント１２:１１-２１より、「パウロの自己弁明」というメッセージがありました。パウロはコリント教会の信徒から、歓迎されなかったばかりか（１１節）、悪賢くて騙し取る人物であり（１６節）、自己弁護ばかりしている（１９節）と批判されていました。パウロは、そのような教会員が、パウロの語るメッセージを神からのものであると信じさせるため、また一人一人の信仰を築き上げるため（１９節）、自らの行動について詳しく説明しました。もし人から批判されたとき、どのように対応したらよいのか、深く考える機会となりました。
引き続いてのクラスでは、「王国宣教」の１１月号の解説がありました。エホバの証人たちがいかに戸別訪問や聖書研究が難しくなっているか、証人達の士気がさがらないようにしている様子がよく分かりました。また、クリスマスに対する組織の考え方が変わったかもしれない、という指摘がありました。さらに、JWTCのクラスを継続してほしいとの受講生からの声が読み上げられました。中澤先生は、「一人一人の声を大切にしながらお祈りをし、結論を出しましょう」と言ってくださいました。
午後からのクラスでは、エホバの証人の元長老石坂氏が組織に疑問を持っているエホバの証人をいかに説得するか、台本を用意してくださり、ロールプレイを演じてくださいました。巧妙な論理のすり替え、徹底的に訓練された話術によって、エホバの証人たちが簡単に騙されていくプロセスがよく分かりました。自分では何も考えなくなり人格が破壊されていくのかと感じ気持ちが重くなりました。
なお、長い間統一協会と闘ってこられた川崎経子先生が亡くなられた（82歳）とのご報告があり、クラスの後中澤先生が前夜式に出席するため、小諸に向かわれました。川崎先生は、エホバの証人の家族のためにも多くの労を取ってくださいました。感謝。
小雨が降る秋の一日、今日もすばらしいクラスが持てました。礼拝では、�競灰螢鵐�12:1-10より「過大評価を避けるために」というメッセージが取り次がれました。パウロは、他の誰も経験したことのない特別な宗教体験をしました。彼は14年間もこの経験を話さなかったのですが、コリントの教会の人たちには知らせる必要が生じ、第三者の経験として話しました。自分が特別な存在であると思われたり、「過大な評価」を受けたくないと思ったからです。しかも彼は、高慢にならないよう「肉体のとげ」が与えられたとも述べています。パウロが傲慢にならないよういかに注意深く生きていたか、考えさせられました。また神様から私たちは十分なめぐみをいただいていること、だからどんな状況のなかでも希望をもって歩んでいけることをあらためて中澤先生が語って下さり感謝でした。
午前のクラスでは、アダムとエバに関する質問があったので、創世記の読み方について詳しい説明がありました。午後からは、最近のものみの塔の会衆の状況について、受講生から情報が届けられたので、共に最近のエホバの証人の動向について考えあいました。また、仏教の日蓮宗の「立正安国論」と天罰論についての紹介がありました。そしてさらに、キリスト教界の中での天罰論、「悪の理解」について、教会史を通して学びました。哲学や神学の方法論がどのようなものなのか、たくさんのヒントが与えられました。今日も、楽しく豊かな学になりました。
暑い夏が終わり、やっと涼しい過ごしやすい秋が来ました。今日のクラスは、教室がいっぱいになるほど出席者が多く、すばらしい学びの時を持ちました。礼拝では、�競灰螢鵐�11:16-33より、「パウロの自慢話」というメッセージがありました。この箇所には、「誇る」という語が8回、「愚か」が5回、「弱さ」が3回出てきます。つまり、パウロはここで、自分のことを誇っているのですが、それは愚かなことなので、強さではなく弱さを誇る、と述べています。パウロは、自分がユダヤ人出身であることを誇り、自分が苦労したことを誇るのですが、それは、パウロに反対する人々を黙らせるためでした。どのようなことを何の目的で誇るのかということが大切であることを学びました。
続く午前のクラスでは、最近エホバの証人の研究生になった出席者の方の質問に、中澤先生がお答えになりました。その質問というのは、地上の楽園に入るにはこの世の物資的な繁栄を諦めねばならないのか、新天新地は今の地球とどういう関係にあるのか、輸血拒否は聖書によって教えられているのか、などでした。また、午後のクラスでは、「王国宣教」10月号を通しての最近のエホバの証人たちの様子、統一協会の文鮮明氏の死と葬儀、そして後継者争いなどについて報告がありました。さらに、先日中澤先生が講演された「東日本大震災の講義原稿の資料が配られ、この講演で先生が一番おっしゃりたかったことが何であるかを話してくださいました。その後、来年度のJWTCのクラスをどのようにしたらよいと思うか、出席者一人一人が自分の意見を述べました。先生は、皆さんの声をよく聞き、「２，３週間よく祈って判断します」、とおっしゃってくさいました。個人的には、この働きはとても大切だと感じています。ぜひクラスをずっと続けていただきたいと願っています。
きょうは、日本キリスト教団春日部教会の白石多美出先生が、久しぶりにJWTCのクラスにおいでくださいました。朝、雨が強く降ったりして、受講生の出足は鈍かったのですが、初めて出席してくださった方や遠くからおいでくださった方もあり、充実したクラスを持たせていただきました。
礼拝は「ピリピ4：4−7」からでした。白石先生ご自身の体験（2か月ほど前の大変な胃痛）を分かち合いながら、聖書のことばを説き明かしてくださいました。
6節「どんなことでも思い煩うのはやめなさい。・・」牧師としてクリスチャンとして、本音と建前を区別しないように生きたいと願っていたので、痛くてどうしようのない明け方、奥様を起こすことなく、静かに隣の部屋に行き、感謝の祈りをささげ神さまの助けを求めたそうです。すぐに痛みがなくなったわけではなく、結果としてその6時間後には救急車で病院に運ばれることになったわけですが、その間、痛みは去らなかったけれども、心は不思議に平安であったそうです。信仰は観念的なものではなく、現実のものであったと話してくださいました。痛みの間も、神さまに対する不平不満、つぶやきは起きなかったそうです。つぶやくと、果てしなく否定的になってしまいがちです。私たちの人生には、病気や様々なことが起こってくるけれども、思い煩って良くなることはまずありません。思うのはよいが、思い煩いにはストップをかけたいものです。
「・・・何ごとにつけ、感謝をこめて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。」先生も昔はある時期不平不満のかたまりだったそうです。不平不満の中にいたら、だんだん心がcloseしていってしまいますが、感謝していったら道が開けてきます。そして、神さまがすべてのことを働かせて益としてくださることを実感していくことができるようになります。
カウンセリングをしていると、人は、起こった出来事よりも人間関係で悩んでいることがとても多いことに気づかされます。感謝をして生きるときに、人との関係も良くなってきます。人と良い関係を持ちたいなら、人を自分より偉いと思うことです。人は、自分のことを批判しないで受け入れてもらったと思った時に初めて心を開くことができるようになります。心を開くのはその人本人であって、無理やり心をこじ開けるようなことはせずに、批判を一切しないで聞くことに専念することです。相手の心の破れに寄り添い信頼関係ができた時、話ができるようになっていきます。
礼拝の後は、「境界線」ヘンリー・クラウド、ジョン・タウンゼント著のテキストから講義をしてくださいました。ｐ171〜193まで 『第６章境界線に関する神話』を神話その5まで、受講生とやり取りをしながら学びました。「神話」とは、真実に見せかけた作り話であるともいえます。時として、境界線を引くことは、良くないことなのではないかと、私たちに思わせたりしてしまいます。そのような神話には家庭環境から来るものもあるし、教会や神学的な基盤に由来するものもあるし、私たち自身の誤解によるものもあります。しかし、適切な境界線は、決して他者を支配したり、攻撃したり、傷つけたりするものではありません。自分というものをしっかりと持ち、適切な境界線があってこそ、私たちは他者にもっと気を配ることができるようになリ、より良い人間関係を持つことができるようになっていきます。
神話その1 境界線を引くことは自分勝手である。
神話その2 境界線は不従順のしるしである。
神話その3 境界線を引き始めると、人に傷つけられる。
神話その４ 境界線を設定すると、他人を傷つけてしまう。
神話その5 境界線は私の怒りを表す。