今日は、梅雨入り前の初夏を感じさせる一日でした。礼拝では、ガラテヤ人への手紙2章11-21節より「キリストを信じることの意味は？」というメッセージが取り次がれました。15節に2回と20節に出てくる「キリストを信じる信仰」の原語は、「キリストの信仰（ピスティス・イエスー）」です。それは、目的格に解釈して「私たちがキリストを贖い主として信じること」とも、主格に解釈して「神の契約に対してキリストがもっていた誠実さ」とも理解できます。従来は前者の意味で理解するのが普通で、「律法の行いではなく、キリストを信じることによって義と認められる」と解釈されてきました。しかし1977年にE.P.サンダースが、パウロはユダヤ人であり律法の行いを否定するようなことを言うはずはない読み方をしたはずはないので、前者の理解は間違いであり、後者に解釈すべきだと主張しました。今日では、この意見を採用する学者が増えているようです。
礼拝後のクラスでは、パウロをユダヤ的な背景から読んだ場合の「ローマ人への手紙の新しい解釈」を紹介してくださいました。それから、午後からのクラスでは、石坂元長老によって、ものみの塔組られて織による排斥者に対する姿勢がどのように変えられてきたのかが明らかにされました。本当はとても難しい重いテーマですが、誰でも分かるように興味深く話していただいたので、つい引き込まれて聞いてしまいました。
石坂さん、いつもありがとうございます。
6月に入り、過ごしやすいときを迎えています。礼拝では、ローマ人への手紙1章1-7節より「福音とは何か」というメッセージが取り次がれました。福音とは「イエスを主、キリストと告白して生きることである」と定義され、従来の福音理解はかなり違っていた、と話されました。これまでのローマ人への手紙の解釈には不十分なところがたくさんあると指摘され、新しい解釈を紹介してくださいました。とても興味深い話でしたが、私には今一つはっきりしないところもありました。
続くクラスでは、個人伝道を通して人を救いに導こうとするとき、「神、罪、救い、天国」の4つの法則ではなく、自分のストーリーを語ることが大切だと学びました。神様は、それぞれの人に、その人が置かれた場所で使命を果たすのに必要なものをすべて十分に備えてくださっているはずだ。従って、自分に与えられているものを大切にし、育てていく必要があることを学びました。クリスチャンは、ごく自然に、喜んで、したいからするという生き方ができるはずだ。神様は、私たちと一緒になって私たちのストーリーを造ろうとされている、そんな話をお聞きし、肩からすっと力が抜けたような感じがして、とても楽になりました。これからのクリスチャン生活は大きく変わっていきそうな予感がし、とてもうれしくなりました。ありがとうございました。
今日は、昨日から続いた真夏のような天候も一休みという、過ごしやすいときになりました。礼拝では、ルカの福音書24章13節から53節より「エマオの途上の出来事」というメッセージがありました。イエスに出会う前のクレオパたちの迷いや苦悩、イエスに出会った経験を、詩篇42から43篇、創世記3章の出来事と結びつけ、ポストモダンの神学的解釈に基づいた説教を例示してくださいました。
続く午前のクラスでは、聖書を自分なりに自由に解釈することの素晴らしさと、自分で聖書を解釈するときに必要なセンスについて共に学び合いました。
午後のクラスでは、中澤牧師が福音派の若い牧師たちに期待していることについて、心の中を吐露して下さいました。日本の牧師が、世間一般の考えを十分に理解し、それに太刀打ちできるようにしない限り、日本における神の国の展望は開けていかないという訴えに大きな感動を覚えました。特に、ポストモダンという時代思潮を真摯に受け止め、聖書を歴史や科学の教科書としたり、信仰のルールブックや霊的なデボーショナルな書物と見るのではなく、「神のストーリー」として読むことの大切さが強調されました。
クラスを受けながら、自分はポストモダン的な思考形態を身に着けているのか、それともモダンに属する生き方をしているのかについて深く考えるときをもち、感謝でした。
今日は、昨日より降り続いた雨もやみ、よく晴れたすばらしいお天気でした。礼拝では、エレミヤ書18章7-10節より「神はご自分の計画を変えられるのか」というメッセージがありました。神は、「国を建て上げると約束しても、民が不従順だったら裁きを下す。破棄すると言われても、民が悔い改めるなら祝福を注がれる」という神の言葉から、神はすべてのことを予定通りに運ばれる方ではないのかという問題を考えました。イエスを裏切ったユダの話、ヨナが宣教したら悔い改めたニネベの話など、聖書にはたくさんの類似した話が出てきます。このことは、私も長い間疑問に思い続けてきたことなので、自分の神概念について改めて考えさせられた時になりました。
続く午前のクラスでは、ものみの塔組織が常に持ち出す、「聖書を信じるのか、それとも人間の知識に頼ろうとするのか」という二者択一の問題処理方法は、キリスト教会にもあることが指摘されました。むろん、程度は桁違いに違うのですが・・・。私自身は、どのような問題が教会にあろうと、こういう問題を率直に話し合いながら、一人の人の小さな意見であっても、真摯に聞こうとするキリスト教会の姿勢を羨ましく思いました。
午後からは、Ｉさん、ＮＡさん、ＮＯさん、Yさんの元エホバの証人の方々が組織の実態を様々な角度から話して下さいました。特に、「小さな嘘を訂正することによって、大きな嘘をつき続ける」という組織の欺瞞的体質には、怒りを覚えました。このようなことは、どの宗教組織にも見られるのかもしれませんが、ものみの塔組織の欺瞞性にはほとほと呆れて物が言えないというのが、私の実感でした。昔のエホバの証人の仲間たちに、ものみの塔組織の欺瞞性を知ってもらいたいという強い思いで、帰宅しました。
今日は、大型連休明けの久しぶりのクラスでした。嵐模様の一日でしたが、皆熱心に学びに参加していました。礼拝ではローマ人への手紙5章12〜21節より、「アダムとキリストの類似点と相違点」というメッセージがありました。もし生物の進化を認めるのであれば、アダムとはいつごろの、どのような人物だったのか、もともと永遠の命をもつ者として造られたのか、人は堕落によって何を失ったのか、などという問題を考えました。聖書と科学の調和を考えるのではなく、科学的な研究方法をそのまま受けとめて、それに基いて聖書を解釈するのが一番よいという解説には、とても大きな開放感を味わうことができました。
今日は、東京からエホバの証人2世だったYさんが参加してくださったので、ご自分の歩みを分ち合っていただきました。これまでの43年のストーリーをお聞きしながら、生きるとはどういうことか、自分は生きていてよいのか、信仰とカルトとはどこがどう違うのか、家族や親戚、友人とのつきあい方はどうするのがよいのか、等という問題をざっくばらんに話あうことができました。もし私たちが正直に生きようとするなら、必ず理解し、励まし合うことのできる仲間を見出すことができることを、実感させられる時となりました。帰る頃には雨も上がり、自分の気持も晴れ晴れとして帰宅することができました。