今日は、連休に入る前の小春日和の温かい一日でした。礼拝では詩篇132篇8-18節より、「この世界は神が支配している神殿である」というメッセージをいただきました。ここでは、「神の住まい」が「安息の場所」と言われています。「安息」とは、「仕事をせずに単に休む」という意味ではなく、「強固に守られた安全な環境の中で被造物のすべてを治めていく」という働きを指しているということでした。しかもそれは、創世記2章1-3節の「七日目の神の安息」と深い関係があるそうです。つまり、この世界全体は、神が統治している神殿だというのです。今まで私が聞いたことのない「驚くべきメッセージ」でした。
その後のクラスでは、「中澤先生の牧会生活のストーリーから」というテーマで講義がありました。先生は今年で50年の牧師生活を迎えられます。遠い大阪の地から訪問された牧師が、20年前大野教会をモデルにして教会形成を進め、すばらしい働きをしておられるとの話、大野教会の総会から考えねばならない事項、国際紛争の只中で活躍されてきた磯崎賢治氏の考える「戦争論、憲法論、自衛隊論、国際政治の分析」などの話、最近取り沙汰されている「文化系学部の廃止問題」についての話など、実に多岐にわたるテーマを取り上げてくださいました。そういう話題の中で、物事を多面的に捉え、本質に迫ることの重要性を教えていただきました。福音は常識を完全に超えているものですが、「この世界において常識的であることが教会における常識になるのでなければ、教会に人が集まってきてもやがて教会から去ってしまうでしょう」という言葉が、帰途につく私のこころをずっと捉え続けています。
今日は春の温かい一日で、たくさんの方々がクラスに集われました。礼拝ではテモテへの手紙第一1章3〜11節より、「無益な議論を避けなさい」というメッセージが取り次がれました。ものみの塔との論争は無益なものですが、今日のキリスト教福音派の中でもち上がっている「オープンセイズム論争（神は未来のことをどこまで決めておられるのか）」も同じ種類の問題です。特に、この問題を投げかけたグレゴリー・ボイドはたくさんの書物を著しましたが、もっとも重要なものは「お父さんと交わした29通の書簡」です。それはお父さんを信仰に導くために書かれた書物でしたが、それが神学論争に発展してしまったというのです。とても考えさせられました。
午後からは、エホバの証人元長老Iさんが、「ものみの塔の災害支援活動の欺瞞性」についてお話くださいました。その後、ものみの塔に関するたくさんの質問が出され、活発な議論が展開されました。
最後のクラスでは、「素朴な実在論」と「批判的実在論」の違いについて学びました。今日も実り豊かな学びができ、感謝でした。
2016年度1学期の学びが始まりました。今日は、いつものレギュラーメンバーに加えて、これまでJWTCを引っ張ってきてくださった方々が多数出席され、賑やかなクラスとなりました。礼拝ではテモテへの手紙第二2章1-3節より「信仰の継承」についてのお話がありました。パウロは、テモテ、教える力のある人、その教えを受ける人の4代までを射程に入れて、信仰の継承を考えていたことを教えていただきました。そして、大野教会の信幸牧師が牧師会で発表されたレポートについて、話し合いました。
続く午前のクラスでは、ものみの塔の組織のカルト性について考え合いました。さらに午後のクラスでは、JWTCの大先輩たち、Hさん、Iさん、Kさん、Mさんそれぞれの方々が、ご自分のストーリーを語ってくださり、大きなチャレンジを与えてくださいました。
最後に、被造物管理の神学は、限界点に到達しつつある現在の資本主義社会をどのように捉えていくのかという問題を考えました。これまでの福音派キリスト教神学は肉体を悪、霊的なものを善と考えるグノーシス主義的二元論の考えを基にして来ましたが、創造のすべてを善であるとして捉えるところから出発することが大切だと学びました。現代社会をどう見るのかということは私にとっても関心のあるところです。新しい年度、この問題をじっくり学びたいと思っています。とても、楽しみです。
今学期最後のクラスが無事に終わりました。礼拝では、創世記22章1〜14節より「アブラハムがイサクをささげた物語」というメッセージが取り次がれました。特に、このストーリーがどのような目的で語られているのかを学びました。モリヤの地の重要性、全焼のいけにえの意味、神への愛や神の約束に対する試みのテスト、という問題について考えました。ストーリーにとっては、語り手と同時に聞き手がどのように聴くのかという点が重要であることを学びました。
その後のクラスでは、JWTCのクラスが何を目指しているのかの説明がありました。さらに、人が情報を処理するときの背景にある思潮、素朴な実在論、スコラ哲学、啓蒙主義的な合理主義、カントの認識論、フッサールの現象論、フランスの構造主義、ポストモダンの脱構築主義などについて説明してくださいました。ポストモダンという言葉が何を指しているのかについて、よく理解できました。最後に、エホバの証人の元長老の石坂さんが、「普通の人がマインドコントロールにいかに容易にかかっていくのか」について、録画を見ながら考え合いました。今学期も豊かな学びの時をもち、感謝でいっぱいです。先生と事務局の皆様に感謝いたします。
今日は、アメリカのペンシルバニア州エリという街にあるグレースチャーチの方々8名をお迎えしてのクラスでした。礼拝では、ブライアン牧師が使徒の働き16章25〜34節より「祈りにおいて最も大切なこと」というメッセージを取り次いでくださいました。祈りは「自分の願い事を求めること」ではなく「神をほめたたえること」である、祈りには自分を中心においた祈りと神を中心においた祈りがある、神をほめたたえることは問題から解放され証に結びついている、などということを学びました。心温まるすばらしいメッセージでした。
その後の午前中のクラスでは、中澤牧師が、この20年の間にエホバの証人の活動がどのように変わっていったのかを講義してくださいました。一つ一つの問題について、正確なデータを基にした講義をしてくださり、とても説得力のある話でした。
午後からのクラスでは、アメリカの教会についてたくさんの質問が出され、皆でデイスカッションの時をもちました。遠いアメリカが、今はとても近いものになりました。何時の日か、アメリカのペンシルバニア州を訪れ、グレース教会の方々と親しい交わりを再会させていただきたいと思っています。本当に心温まる一日でした。